飛行機のシートベルトは、エッチングパーツや鉛板等を使っていましたが、今一つしっくりきませんでした。
1/48の飛行機を製作時、ファインモールドのナノ・アヴィエーションのシートベルトを使ってみました。
これが塗装も出来て、接着も普通の接着剤で大丈夫なので1/32用も買ってみました。
国別に違いがあり、比較すると面白いと思います。

これは米軍用シートベルトで、大戦中期(1943年以降)~朝鮮戦争にかけて使われたものです。

肩ベルトは2本で、終端は1つの金具で固定されます。
塗装はセールカラー、グリーンの部分はカーキ、一部ウッドブラウンが指示されます。

ベルトは4セット入りで、価格は1400円で1個250円、高いか安いかは自己判断ですね。
操縦士は肩ベルトと腰ベルト、機銃手席、航法士他は腰ベルトのみになっています。

これはドイツ空軍用シートベルトです。

肩ベルトは2本で、終端はそれぞれが別の金具で固定されています。
塗装はセールカラー、グリーン部分はオリーブドラブ、一部ウッドブラウンが指示されます。

腰ベルトのパット部分が大きく、ホールドが良さそうな感じです。
操縦席は肩ベルトと腰ベルト、機銃手席、爆撃手席ほかは腰ベルトのみになっています。

これは日本陸軍機用シートベルトです。

肩ベルトはなく腰ベルトのみですが、-Gが掛かる時など大丈夫だったんでしょうかね。
塗装はレッドブラウンが指示されています。

時期によりベルト片側(留め穴が付いた方)が異なるようです。
戦前から昭和17年前半の鍾馗までと昭和17年後半の飛燕以降終戦までで分かれます。

これは日本海軍機用シートベルトです。
末期の背負式落下傘収納スペースを設けた座席は除きます。

肩ベルトは1本で陸軍機とは異なり、日本軍機として統一されていません。
塗装はセールカラー、茶色の部分はレッドブラウンが指示されています。

戦闘機、練習機、艦爆それぞれの前席は、肩ベルト、腰ベルトを使用します。
上記以外の機種全席と艦爆の後席は腰ベルトのみになっています。

これは紫電、紫電改、強風用シートベルトです。

川西航空機で製造された戦闘機は、他の海軍機と異なるシートベルトを用いてたそうです。
塗装はセールカラー、茶色の部分はレッドブラウンが指示されています。

肩ベルトがY型で、終端の留め金具が2か所で固定されます。
肩に当たる部分は1本で支えます。
ナノ・アヴィエーションは、それぞれ1/72、1/48、1/32で発売されています。
なぜかイギリス軍機用は発売されていません。
4月頃、現用機3種類、それぞれ1/72,1/48が発売されます。
現用機のベルトは複雑で、自作は面倒なのでありがたいところです。
しかし、1/32はまだ発売されないようです。
大スケール機程目立つ部分なのでぜひ発売して欲しいです。
現用機は種類が多いから大変でしょうね。