
本日のキットは、ハセガワ1/72 百式重爆撃機 呑龍 Ⅰ型です。
九七式重爆撃機の後継として、中島飛行機が開発しました。

デカールは、浜松飛行学校が付属しています。
パーツは思ったより少なく、組立は問題ないと思われます。

主翼前縁が直線なのは、中島の特長でしょうか。
高速、重武装として期待された飛行機です。

組説は横開きの一枚物です。
この飛行機は、窓が多いのでマスキングが面倒ですね。

デカールは一種類が付属しています。
銀色の機体は美しく、迷彩より好きです。
九七式重爆撃機の後継に当たる本機は、戦闘機の護衛を必要としない高速性と重武装を持った重爆撃機として設計されました。
対ソ戦において、敵飛行場を攻撃する航空撃滅戦に用いる構想でした。
しかし、敵戦闘機と比較して高速と言える程の性能を持つには至らず、実戦では戦闘機の護衛を必要としました。
本機は、武装が強化された事以外は九七重爆撃機とあまり差がなく、エンジンの信頼性に乏しい一面がありました。
実戦部隊での評判はあまり良くなかったが、重武装である事や将来的な発展性を期待されて制式採用されました。
1939年初飛行、運用1941年~1945年、生産機数813機
1943年6月20日のポートダーウィン爆撃では18機中16機が帰還しています。
隼の護衛があったとは言え、46機のスピットファイアの攻撃に耐え切っての帰還でした。
百式の防御火力と防弾装備の有効性は高く評価されることもあります。
しかし、帰還した多くの機体が大破しており修理不能として廃棄され、ポートダーウィン空襲は一回きりしか行われません。
呑龍はあまり人気がなく、大きな活躍もない地味な飛行機と言える様です。
大戦前半は九七式、後半は飛龍が活躍し、その中間を繋ぐ飛行機でありました。
しかし、地味な百式は重武装、特に尾部に初めて機銃を備えた爆撃機でした。
戦略、時運を考慮すればもう少し高評価の爆撃機だと思います。
今回この機体を思いだしたのは、クラブのメンバーの完成機を見たからです。
美しい銀の機体を見た時、「ハセガワのキットってこんなに良かったの?」と思いました。
もちろん製作者の腕が有ってこそだとは思いますが、予想外にキットの出来が良かったのも事実。
今まで見向きもしなかったけれど、先入観を持って見てはいけないと認識させられました。
そう、大した事ないだろうとキットを良く見ていなかったんですね。
人気がない日本の爆撃機、その中でも地味な百式。
そんなイメージが先行してキットを正しく評価していなかったと反省しています。
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